最終更新: 2025年11月30日
港区独自の出産補助制度
港区独自の出産補助制度
最終更新: 2025-11-30
概要
このドキュメントでは、港区独自の出産に関する補助制度のみをまとめている。国や東京都の一般的な制度は含まれていない。
重要: 港区独自の補助を受けるには、港区に住民票があることが条件となる(Issue #2参照)。
港区独自の補助制度
1. 港区独自の出産費用助成
概要: 子どもの出産にかかる費用の一部を負担することにより、子育てする家庭の経済的負担を軽減し、子どもを産み育てやすい環境を整備する。
助成内容:
出産にかかる分娩費及び入院費等、区で定める助成金算出上限額または、出産費用の実費額のいずれか低い額から、出産育児一時金等を差引いた全額を助成する。
助成金算出上限額と最大助成額:
| 出産人数 | 助成金算出上限額 | 最大助成額 |
|---|---|---|
| 1人 | 81万円 | 31万円 |
| 双子 | 129万円 | 29万円 |
| 三つ子 | 177万円 | 27万円 |
メモ: 令和5年4月1日以降の出産日から上記の上限額が適用される。それ以前の出産については改正前算出上限額73万円(双子113万円、三つ子153万円)となる。
助成額の算定例:
例1)1人出産、出産費用80万円の場合
- 出産育児一時金: 50万円
- 出産費用助成額: 30万円
- 自己負担額: 0円
例2)1人出産、出産費用90万円の場合
- 出産育児一時金: 50万円
- 出産費用助成額: 31万円(上限)
- 自己負担額: 9万円
例3)双子出産、出産費用120万円の場合
- 出産育児一時金: 100万円
- 出産費用助成額: 20万円
- 自己負担額: 0円
例4)双子出産、出産費用140万円の場合
- 出産育児一時金: 100万円
- 出産費用助成額: 29万円(上限)
- 自己負担額: 11万円
対象者(すべての条件を満たす必要あり):
- 出産した子の保護者(父または母)が、出産日以前から出産後も港区に住所を有し、かつ申請日において引き続き1年以上港区に居住していること
- 産まれた子どもも出生日から港区に住所があり、保護者と同居していること
- ただし、外国籍の両親が海外で里帰り出産をした場合、出生後初めて日本に子どもの住民登録をした日から、申請者の住所に子どもの住民登録があり、申請日において同居していること
- 母が日本の公的な健康保険に加入していること(母が被保険者または、父の被扶養者等)
- 妊娠85日以上の死産・流産も対象
注意:
- この助成を受けるには、出産日以前から港区に住所があり、申請日時点で1年以上港区に居住している必要がある
- 海外出産を予定している場合や、両親が外国籍の場合は、事前に相談すること
- 生活保護法による保護を受けている人は申請の対象にならない
申請期限:
- 子どもの出生日から1年以内
申請方法:
以下のいずれかの方法で申請できる。
-
窓口・郵送申請
- 各総合支所区民課保健福祉係へ直接提出
- または、郵送で子ども若者支援課子ども給付係へ申請
-
マイナポータルによる電子申請
- マイナンバーカード及びICカードリーダライタ、またはマイナンバーカード対応のスマートフォン・タブレットが必要
必要書類:
- 出産費用助成支給申請書(申請書ダウンロード)
- 病院から発行される出産費用の領収書(写)と明細書(写)
- 海外で出産した場合は、訳文が必要
- 母の加入保険がわかるもの
- 出産育児一時金の受給を証明するもの
- 直接支払制度利用の場合: 直接支払制度利用明細書・合意文書・同意書等
- 直接支払制度を利用しない場合: 出産育児一時金等決定通知書
- 出産育児一時金付加金支給決定通知書(該当者のみ)
- 高額療養費の決定通知書(該当者のみ)
- 東京都無痛分娩費用助成事業助成金交付要綱 助成承認決定通知書(該当者のみ)
お問い合わせ:
- 所属: 子ども家庭支援部子ども若者支援課子ども給付係
- 電話: 03-3578-2433(内線: 2430~2433)
- FAX: 03-3578-2384
2. みなとプレママ応援事業
概要: 港区の全ての妊婦を対象に、助産師などによる面談がみなと保健所で行われる。
支援内容:
- 面談時に育児パッケージとして1万円分の商品券を配布
- タクシー乗車や育児用品の購入に利用可能
- 妊娠届提出時に案内あり
- みなと保健所で面談を受ける
3. 妊婦健康診査費用助成
概要: 妊婦の健康管理と赤ちゃんの健やかな成長のため、妊婦健康診査費用の一部を助成する。
対象者:
- 港区に住民登録のある妊婦の方
助成内容:
都内の契約医療機関等で、「母と子の保健バッグ」に入っている各受診票を使用すると、費用の一部が助成される。
受診票の種類:
- 妊婦健康診査受診票: 14回分(1回目(水色)、2回目以降(黄色))
- 妊婦超音波検査受診票: 4回分(令和5年4月1日以降に妊娠届を提出した方から4回分に拡充された)
- 主治医と相談の上、妊婦健康診査受診票2回目以降(黄色)と一緒に使用
- 妊婦子宮頸がん検診受診票: 1回分
- 主治医と相談の上、原則、妊婦健康診査受診票1回目(水色)と一緒に使用
公費負担の対象:
- 受診票に記載されている検査項目(保険適用外)
- その他の検査項目・診察料で公費負担額を超えた場合は自己負担額が発生
受診票の交付:
-
妊娠届の提出
- 医療機関で妊娠の診断を受けた後、各総合支所区民課保健福祉係へ妊娠届を提出
- 母子健康手帳等とあわせて各受診票を交付
-
転入の場合
- 母子健康手帳をご持参のうえ、各総合支所区民課保健福祉係へ住所変更届を提出
- 受診票は、前住所地での交付枚数や使用状況を確認し、必要があれば交換又は追加交付
都内助産所での受診(令和6年10月1日から):
重要: 令和6年10月1日から、都内助産所でも受診票の使用が可能になりました。
- 対象者: 令和6年10月1日以降に妊娠届を提出した妊婦の方
- 受診可能回数: 原則7回が上限(ノン・ストレス・テストを助産所で実施しない場合は6回が上限)
助産所で受診できない項目(医療機関で受診が必要):
- 1回目の健診(初回健診)
- クラミジア抗原、経腟超音波、HTLV-1抗体、血糖、貧血、B群溶連菌検査
- 子宮頸がん検診
- 超音波検査
都外医療機関または助産所(都内・都外問わない)で受診した場合:
- 申請により費用の一部が償還払いで助成される
- 海外での受診は対象外
- 詳細: 都外医療機関で受診した妊婦健康診査の費用の一部助成
子宮頸がん検診(7月~1月に受診する方へ):
港区では毎年7月から1月に20歳以上の女性を対象に無料で子宮頸がん健診を実施している(区内指定医療機関のみ)。妊婦子宮頸がん検診受診票と併用はできないため、いずれかを使用すること。
4. 多胎妊婦への追加助成
概要: 多胎妊娠の場合、通常の妊婦健康診査受診票14回分を超えて自費で受診した妊婦健診にかかる費用の一部を助成する。
助成内容:
- 15回目~19回目の妊婦健診(通常の14回分を超えた分)
- 1回あたり5,140円(2024年度)を上限に5回まで助成
対象者:
- 多胎妊娠をしており、妊婦健診受診日において港区に住所を有する方
申請期限:
- 出産後1年間
港区独自の補助を最大限活用するためのポイント
重要な注意事項
**出産費用助成(最大31万円)**を受けるには:
- 出産日以前から港区に住所があること
- 申請日時点で1年以上港区に居住していること
- 出生日から子どもも港区に住所があること
要確認: 出産日以前に港区に住民票がない場合、または申請日時点で港区に1年以上住んでいない場合、出産費用助成(最大31万円)は受けられない。申請期限は出産後1年以内のため、出産前から港区に住んでいれば、出産後に1年経過してから申請することで条件を満たせる。
居住要件の解釈について: 公式条文は「出産した日以前から区内に住所を有し、かつ、申請日において引き続き1年以上区内に居住していること」となっている。体験ブログでは「出産時に1年未満の居住者は、転入から1年経過後〜子が1歳になるまでに申請可能」と解釈されている。確実な情報は港区に直接確認すること(電話: 03-3578-2433)。
港区独自の補助合計
| 制度 | 金額 | 条件の重要度 |
|---|---|---|
| 出産費用助成 | 最大31万円 | 出産前から居住 + 申請時1年以上 |
| みなとプレママ応援事業 | 1万円分 | 港区在住 |
| 妊婦健診受診票 | 14回分 + 超音波4回分 | 港区在住 |
| 多胎妊婦追加助成 | 最大25,700円(5回分) | 港区在住・多胎妊娠 |
合計: 最大約32万円以上(妊婦健診の価値を除く)
申請漏れを防ぐチェックリスト
- 妊娠届提出 → みなとプレママ応援事業(1万円分商品券)
- 妊婦健診受診票の活用 → 14回分の健診費用助成
- 出産後1年以内 → 出産費用助成(最大31万円)を申請
- 多胎妊娠の場合 → 追加の妊婦健診助成を申請
参考リンク
お問い合わせ先
みなと保健所子ども家庭支援センター
- 出産費用助成、妊婦健診などに関するお問い合わせ